株オタク「にしけい」の株式投資日記

今週のニュース(2018/04/08〜2018/04/21)

長短金利差について

金利

今回も社内ミニテストネタです!
今週のミニテストは僕が作成を担当したので、出題した問題の解説をおこないます。

さて、今週のミニテストでは、以下の問題を出題しました。

問.長短金利差に関する説明のうち、間違っているものは次のうちどれか。
(ア)長短金利差がマイナスになると、不況の始まりのサインと言われている
(イ)政策金利の引き下げによって、長短金利差が大きくなる
(ウ)将来の予想インフレ率の上昇によって、長短金利差が小さくなる
(エ)景気後退の懸念が高まると、長短金利差が小さくなる

以上の選択肢で間違っているものは、
(ウ)将来の予想インフレ率の上昇によって、長短金利差が小さくなる
です。
どこが間違っているかというと、「長短金利差が小さくなる」という部分が間違っています。
正しくは「長短金利差が大きくなる」のですが、その理由を以下に整理していきます。
 
 

長短金利差とは?

長短金利差の動きを説明する前に、
まずは「長短金利差」とは何かを知っておく必要があります。
今回は「アメリカの長短金利差」に限定して話を進めます。

アメリカの長短金利差は、一般的に以下の式で求められます。
米国10年物国債金利-米国2年物国債金利

残存期間の長い(=償還までの期間が長い)10年債の方が金利が高くなり、
残存期間の短い(=償還までの期間が短い)2年債の方が金利が低くなるため、

通常、長短金利差はプラスになります。

そして、長短金利差は単年分を見るだけではあまり意味がありません。
“過去の長短金利差と比べて今どうなっているか”に着目する必要があるのです。
次のようなグラフにすると、長短金利差を一発で過去と比較することができます。

米国債イールドカーブ
(Investimg.comより筆者作成)

このグラフでは、横軸に国債の残存期間を、縦軸に国債金利をプロットしています。
先ほど説明したように、残存期間が長くなるにつれて国債金利も上昇しますので、
グラフは右肩上がりとなります。
そして、この右肩上がりのグラフを「イールドカーブ(利回り曲線)」と呼びます。

今回は2018年4月と2017年4月のイールドカーブを比較しています。
長短金利差は「10年物国債金利-2年物国債金利」で表しますので、
それぞれの年の長短金利差は以下のようになります。

米国債イールドカーブ
(Investing.comより筆者作成)

2018年4月の長短金利差は、
1年前である2017年4月の長短金利差と比べて小さくなっていることがわかります。
FRB(連邦準備制度理事会)が2017年中に何度か政策金利を上昇させたからです。
政策金利によって長短金利差が小さくなる仕組みとは、どのようなものなのでしょうか。
政府の立場に立って、長短金利差の操作方法を見ていきましょう。
 
 

イールドカーブコントロールの方法

アメリカの長短金利差を操作する方法として、
イールドカーブコントロールというものがあります。

長期金利と短期金利を操作するもので、
これによって、イールドカーブの10年債金利と2年債金利を変えることができるのです。

■米10年物国債金利を変える方法
長期国債を売買して調整すること」で実現できます。

たとえば、長期国債を買う場合、
市場で取引される長期国債は以前よりも少なくなります。
需要過多の状態となって長期国債の価格が上昇し、
結果として利回りが低下します。

また、長期国債を売る場合、
市場で取引される長期国債は以前よりも多くなります。
供給過多の状態となって長期国債の価格が下落し、
結果として利回りが上昇します。

■米2年物国債金利を変える方法
こちらは「政策金利を操作すること」で実現できます。

政策金利とは、アメリカでいう「FF金利(フェデラル・ファンド金利)」というもののことで、
中央銀行に民間銀行がお金を預ける際に付く金利にあたります。

このFF金利は、銀行預金の利息や住宅ローン金利、短期国債金利に対して、
大きな影響力を持っています。
FF金利が上昇すれば、銀行預金の利息や短期国債金利が上昇しますし、
FF金利が下落すれば、銀行預金の利息や短期国債金利は下落します。

以上の方法によって、中央銀行は長短金利差を操作しているのです。
 
 

長短金利差が小さくなるとどうなるか?

長短金利差が小さくなっていることをグラフで確認しましたが、
これによって何か悪影響があるのでしょうか?

色々と調べていくと、イールドカーブには3種類の形があることがわかりました。
以下にその形をまとめます。

■右肩上がりの形
正常なイールドカーブ

右肩上がりのイールドカーブは、正常なイールドカーブを表しています。
残存期間の長い(=償還までの期間が長い)10年債の方が金利が高く、
残存期間の短い(=償還までの期間が短い)2年債の方が金利が低い、
という通常の残存期間と金利との関係を表したグラフだからです。
 
 
■平坦な形
景気過熱時のイールドカーブ

景気が過熱してくると、上のように平坦なイールドカーブになります。
これは、景気の過熱を受けて中央銀行が政策金利を上げて
金融引き締め策を実行するからです。
これによって、2年債金利が上昇し、
10年債金利との差が小さくなります。
 
 
■右肩下がりの形
逆イールド

上は長期国債金利が短期国債金利を下回っている状態です。
このような右肩下がりの曲線は、
「景気の転換点」を暗示してくれるものとして有名で、
逆イールド」と言ったりします。

これは、景気の過熱によって政策金利がさらに上昇し、
2年債金利がどんどん上昇します。
加えて、政策金利上昇によって近い将来の景気が悪くなることが
市場参加者の間で意識されるようになります。
その結果、10年債に投資家の資金が移動して10年債価格が上昇、
利回りが低下することになるのです。

以上、イールドカーブの形を見てきましたが、
長短金利差が小さくなっていくと、景気後退局面に近づいていくことが
わかりますね。
景気の動向を推し量る上で大切な指標だと言えます。
 
 

設問の解説

それでは、最後に設問の解説をします。
問題は下のようなものでした。

問.長短金利差に関する説明のうち、間違っているものは次のうちどれか。
(ア)長短金利差がマイナスになると、不況の始まりのサインと言われている
(イ)政策金利の引き下げによって、長短金利差が大きくなる
(ウ)将来の予想インフレ率の上昇によって、長短金利差が小さくなる
(エ)景気後退の懸念が高まると、長短金利差が小さくなる

一つひとつの選択肢を見ていきましょう。

■(ア)長短金利差がマイナスになると、不況の始まりのサインと言われている
正しいです。
長期金利差がマイナスになる、つまり「逆イールド」の状態に陥ると、
景気後退局面に入るサインとみなすことができるからです。

■(イ)政策金利の引き下げによって、長短金利差が大きくなる
正しいです。
政策金利を引き下げることで、2年債金利が低下します。
10年債金利に影響はないので、結果として長短金利差が拡大するからです。

■(ウ)将来の予想インフレ率の上昇によって、長短金利差が小さくなる
間違っています。
将来の予想インフレ率が上昇することで、
投資家の資金が2年債に流れます
その結果、2年債価格が上昇して利回りが小さくなるため、
長短金利差は拡大するからです。

■(エ)景気後退の懸念が高まると、長短金利差が小さくなる
正しいです。
景気後退懸念が高まると、政策金利引き上げによって
2年債金利が上昇し、長短金利差が縮小するからです。
 
 

さいごに

イールドカーブコントロールについてしっかりと勉強したのは、
今回が初めてかもしれません。

大学の講義でも触れていたはずですが、
そこまで詳しく勉強した記憶がないので…。

投資に直接的に関わってくる事項ではありませんが、
知っておくと景況感を判断するのに使えるため、
間接的に必要な知識だと思っています。

ほんと、投資家は幅広い知識が必要ですね^^;
 
 

4/21までの相場

■日経平均株価(終値)の推移
今月の日経平均株価の推移
 
■TOPIX(終値)の推移
今月のTOPIXの推移
 
■海外投資家売買動向

週間 売買合計額
(百万円)
売買状況
2018年3月4週 +4,847 買い越し
2018年4月1週 + 158,480 買い越し
2018年4月2週 +84,506 買い越し

 
■信用評価損益率

週間 信用評価損益率(%)
2018年3月4週 -8.78
2018年4月1週 -9.73
2018年4月2週 -9.09

 
■日経平均騰落レシオ

週間 日経平均騰落レシオ(6日) 日経平均騰落レシオ(25日)
2018/04/05 122.23 98.11
2018/04/12 92.33 102.31
2018/04/19 129.72 101.59

 
■日経平均PER

週間 日経平均PER
2018/04/05 12.74
2018/04/12 12.72
2018/04/19 12.98

 
■VIX指数

週間 VIX指数
2018/04/05 19.92
2018/04/12 18.49
2018/04/19 15.96

 
■日経平均VI

週間 日経平均VI
2018/04/05 21.63
2018/04/12 19.82
2018/04/19 16.00

 
 
海外投資家の買い越しが続いているのが印象的です。
海外投資家が毎週連続して買い越している場合、相場が強気になっていることが多いです。
上で取り上げている数字は「現物取引」ですが、
先物も連続で買い越しているようなので、
今まで弱含んでいた相場が変わってきているようです。

しかし、日経平均を見ていてもあまり相場が変わった感はありません…
なんか気持ち悪いですね^^;
 
 

西尾ファンドの運用状況

今月の西尾ファンドの推移
 

日付 株式評価額 現金 含み損益(設定来)(%) 含み損益(前営業日比)(%)
2018/04/20 130,505 5,445 +35.95 -3.98
コード 銘柄名 事業内容
2130 メンバーズ 企業Webサイトやソーシャルメディア制作・運用が柱。クリエーター派遣も。株主還元積極化
9616 共立メンテナンス 独立系の寮運営会社。寮、ホテル事業が2本柱。「ドーミーイン」の名でビジネスホテルを展開
7820 ニホンフラッシュ マンション向け内装ドアで国内首位。完全オーダーメードが特徴。中国で利益の過半を稼ぐ
8715 アニコムHD ペット保険の草分けで業界首位。アニコム損保を核に動物病院支援も。ペットショップで販売
3773 アドバンスト・メディア 音声を文字変換する独自技術核にした各種業務用ソフト開発が柱。文字起こしサービスに参入

 
ここのところ、保有銘柄はあまり伸びていません。
アニコムもPERがだいぶ高くなってきましたし、
先日競合のアイペット損害保険が上場するというニュースが出たことを境に、
材料出尽くしと捉えた投資家による売りが入っています。
その結果、-6%あたりを毎日うろうろ。
アニコムそのものは計画通りに業績を上げているので、
企業価値が毀損したわけではないので継続保有したいところですが、
買い直した際の取得単価が高いので、
そろそろ売却を考えていかねばなりません…^^;

他に目をつけているストック銘柄がいくつかあるので、
そちらに資金を移すつもりで近いうちに決断を下します。
 
 
 

編集後記

先日23歳になりました!
「目標はなに?」といろいろな方から聞かれますが、
23歳の目標…。なかなか難しいです。
長期的なビジョンは大方固まっているので、
そこから逆算して今年何をやるべきかという話ですが、

「企業分析の能力を高める」

これ1つだけです。
実現するためにやることを一日単位でタスクに落とし込んでいるので、
24歳になるまでひたすら自分に課したタスクをこなすのみです。
泥臭い日々ですが、どれだけ自分を律して学びを深められるかが
成功の鍵だと信じているので、コツコツ真面目に生きていきます!

もちろん、企業分析の能力をアップさせるためには、
筋トレや趣味の時間、人と会う時間も必要なので、
こういった時間も捻出していきます^ ^

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